タクシーに乗るときもシートベルトをつけましょう!

 平成20年に自動車の後部座席もシートベルトの着用義務を定めた改正道路交通法施行から10年以上が経過しました。

 近時、タクシーの後部座席に乗車していた乗客がケガをした事案で、乗客に過失相殺(損害額を過失の割合に応じて減額)する裁判例が散見されるようになってきました。

 感覚としては、乗客なのに、なんで?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 この点、過失相殺の制度は、民法の損害の公平な分担という理念から認められるもので、被害者にも損害の拡大を防止する義務があり、シートベルトをしていなかったことで損害が発生・拡大したのであれば、被害者も損害を分担する(損害賠償額が減額される)ことが求められ、それは乗客として乗っていても同じことです。

 タクシーの後部座席に乗っていた乗客が当事者となる事件では、前提としてシートベルトを着けていなかったこととケガとの因果関係も問題となりますが、過失相殺が認められる場合は、1割程度の過失相殺を認めるケースが多いようです。

 当事務所も来週の15日まで夏休みをいただきますが、旅行先でタクシーを利用される方も多いかと思います。

 ケガを防ぐことが第一の目的ですが、タクシーの後部座席に乗るときもシートベルトをつけるようこころがけましょう!

 ケガのない楽しい夏休みをお過ごしください!

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