車に跳ねられ、脳挫傷などの重傷を負った高齢女性のご家族からの依頼です。車道上で車に跳ねられ、脳挫傷などの重傷を負いました。高次脳機能障害が残る可能性・過失割合が争点となることを想定して、治療期間中から準備を行ない、後遺障害等級5級の認定を受けて、過失割合も当方の主張に沿って解決した事例です。
交通事故概要
【相談者】 女性(80代) / 熊本県在住 / 職業:無職
【受任時期】 事故直後(治療中)
【傷病名】 脳挫傷、外傷くも膜下出血
【後遺障害等級】 高次脳機能障害につき5級2号(既存障害9級10号)
【活動のポイント】 高次脳機能障害について5級の認定獲得
【サポート結果】 後遺障害5級2号の認定を受けた上で、交渉にて解決。
主な損害項目 | 訴訟前の提示 | 解決額 | 増加額 |
賠償額(既払除く) | 提示前 | 1040万円 (治療費込) | 1040万円 (解決額) |
1.相談・依頼のきっかけ
脳梗塞の後遺症はありましたが、一人で生活していたAさんは、車道を歩いていたところ、自動車に跳ねられ、脳挫傷、外傷性くも膜下出血等の重傷を負い、入院されていました。
事故から3か月経ったころに、当事務所で解決させて頂いた依頼者の紹介で事務所にAさんのご家族が相談にみえました。
2.受任後の活動
(1)治療の継続・事故状況の確認
Aさんのご家族とAさんの入院先に伺い、Aさんには治療に専念して頂くとともに、過失相殺の可能性もあることから、刑事記録の取り寄せも行いました(治療費は事故に遭われた直後にご家族から状況をお聞ききして、Aさんの負担分も予想されるため、健康保険を用いて治療してもらっていました)。
(2)自賠責への後遺障害等級認定申請・5級3号の獲得
Aさんは治療を終えましたが、高齢でもあり、障害も考慮すると一人暮らしは難しいため、介護施設に入所されることになりました。
Aさんは、事故直後の意識消失の時間・治療経過・事故後の生活状況を踏まえると、高次脳機能障害による障害の残存(5級程度)が予想され、高次脳機能障害による後遺障害等級認定申請を行うことにしました。
Aさんのご家族からAさんの事故前と事故後の生活状況等をお聞きし、報告書にまとめ、後遺障害の等級認定申請を行いました。
その結果、自賠責への後遺障害の等級認定申請を行い、5級3号の認定を得ることができました。
なお、Aさんには、事故以前から脳梗塞の後遺症・認知症の症状があったため、既存障害分が9級10号との認定も受けました。
(3)賠償交渉・過失割合の主張
訴訟提起も見当しましたが、ご家族とも協議し、Aさんの年齢等も踏まえて、早期解決を図ることとして、自賠責の等級認定を前提とした賠償交渉を行いました。
相手方にも代理人弁護士が就き、80:20の過失相殺の主張がありましたが、刑事記録の事故状況を踏まえて、90:10の過失割合を前提とした賠償金の増額をした上で解決することとなりました。
3.当事務所が関与した結果
Aさんは高次脳機能障害の5級という適切な後遺障害等級の認定を受け、損害賠償も満足のいく形で早期解決することができました。
Aさんは、介護施設に入所し、専門的なケアを受けながら、少しずつ新しい生活に慣れていくことになりました。ご家族も、弁護士のサポートのおかげで、安心してAさんの将来を見据えることができるようになったと感謝しています。
4.(所感)解決のポイント
高次脳機能障害について、残存する症状から予想される等級を定め、その等級認定に向けた準備を行ったことが、想定に沿った早期解決につながりました。
ご依頼者さまからのアンケート
個人・女性・65才
【事案内容】交通事故
- 当事務所の弁護士・スタッフの対応はいかがでしたか。
大変満足(4.大変満足 3.満足 2.普通 1.不満) - 数ある法律事務所の中から、当事務所を選んでいただいた理由をお聞かせください。
紹介 - 最後に、当事務所をご利用いただいてのご感想をお聞かせください。
常に丁寧に優しくこちらの話を聞いて頂いたのが、有難かったです。色々不安麺が多かったのですが、相談しやすかったので、その都度お尋ねする事ができ、安心して待つ事ができました。本当に有難うございました。
解決事例
- 後遺障害 2級1号 の認定を受けて賠償金の総額が1億円を超えた高速道路での追突事故
- 早期解決:被害者請求にて後遺障害等級14級の認定を受け、損害賠償請求額全額の賠償を受ける
- 交渉により交通事故による 休業損害 の 内払い (先払い)が大幅増額した事例
- 物損事故 で 過失割合 を逆転させ、更に早期解決した事例
- 非該当となった後遺障害の等級認定が、異議申し立てを認められ訴訟上の和解に至った事例
- 自営業者 の 休業損害 が争点となる事案につき調停で解決した事例
- 相手方保険会社から認めないとされていた 休業損害 を認められ、解決した事例
- 被害者の既往症等を理由に治療費を打ち切られたが、後遺障害の認定を受けた上で、既往症による減額を受けずに解決した事例
- 自賠責への被害者請求にて後遺障害14級の認定を受けて交渉解決した事例
- 自賠責保険に対する 被害者請求 で、後遺障害等級 14級9号 の認定を受け、賠償額が大幅増加した事例
- 自賠責非該当(2回)を自賠責保険紛争処理機構で、後遺障害14級の認定を受けて交渉解決した事例
- 高齢者の死亡事故につき死亡との因果関係を認めた上で解決した事例
- 異議申し立てが認められて後遺障害等級認定を受けて、交渉にて解決した事例
- 自賠責後遺障害非該当の外貌醜状(肌などの傷跡)につき、訴訟にて外貌醜状も考慮して大幅増額により解決した事例
- 事前認定により後遺障害等級非該当の被害者につき、異議申立により12級の認定を受け、訴訟により解決した事例
- 治療の記録が(自賠責後遺障害非該当)につき訴訟により後遺障害認定前提で解決し賠償額も約16.6倍となった事例
- 被害者請求により右手の骨折につき後遺障害等級12級の認定を受けて、交渉解決した事例
- 車の下敷きになった20代女性が排尿障害等の後遺障害を被害者請求し、訴訟提起し和解に寄る解決した事例
- 長引いていた交通事故被害者と相手方の交渉を極めて短期間で和解までに導いた事例
- 頸椎捻挫等につき被害者請求で後遺障害等級14級の認定を受けて、交渉により解決した事例
- 高次脳機能障害の被害者につき、被害者請求により後遺障害等級5級の認定を受けて、早期解決した事例
- 事前認定での等級認定が否定された後、異議申立により訴訟基準前提で訴外和解した事例
- 10代学生がバイク事故による高次脳機能障害(後遺障害等級3級)を残す事案において6300万円の賠償額の増額で解決した事例
- 70代主婦の休業損害・後遺障害逸失利益に等について、大幅な増額による賠償を受けた事例
- 70代女性の被害者につき後遺障害等級12級を獲得して解決した事例
- ご子息を失った死亡事故について訴訟により解決した事例
- むち打ち・腰椎捻挫等などの後遺障害の非該当から異議申立の結果、認定を得て解決した事例
- 主婦の休業損害・慰謝料について交渉により賠償額を約5倍に増額し解決した事例
- 交渉により慰謝料を増額した上で、早期解決した事例
- 休業損害、後遺障害逸失利益の基礎収入等、賠償金が1377万円増額した事例
- 休業損害・後遺障害の逸失利益の主張を行いながらも相手方保険会社との円満解決に至った事例
- 原付バイクでの事故で両腕の骨折をした被害者につき、賠償額が約2.7倍となって解決した事例
- 右足の骨折につき、被害者請求 により 後遺障害等級12級 の認定を得て解決した事例
- 否定されていた掛け持ちアルバイトの休業損害を交渉により解決
- 多発外傷 にて肋骨骨折、左母趾骨折等により、後遺障害等級12級を獲得し、示談解決した事例
- 対応の遅い相手方保険会社に対応するために受任して早期解決した事例
- 弁護士費用特約を利用して依頼を受けて、当方提示額に沿って早期に解決した事例
- 後遺障害等級12級獲得と過失割合の修正で示談解決した事例
- 後遺障害非該当の被害者につき、訴訟にて後遺障害を考慮した慰謝料の認定を得て解決した事例
- 松葉杖 の使用 期間 、自宅安静期間等も考慮に入れて解決した事例
- 死亡事故 につき、弁護士委任後、早期・交渉解決した事例
- 治療の打ち切り予告をされた被害者につき、治療の継続を認めて解決した事例
- 相手方からの賠償額提示後に、早期に裁判基準で示談成立した事例
- 自転車 対 自動車 の交通事故、過失割合などを見直し賠償金が約12倍(925万円)に増額
- 追突事故による頸椎捻挫等につき、後遺障害等級14級を獲得し、示談解決した事例
- 過去の後遺障害とは別に後遺障害等級認定を受けて解決した事例
- 過失割合を修正した上で、裁判基準の慰謝料額で解決した事例
- 過失割合等が争点の物損事故につき訴訟解決した事例
- 頚椎捻挫等を負った 追突事故 を、裁判基準の 慰謝料 で 示談解決
- 頸椎捻挫・腰椎捻挫の治療中から受任、ほぼ請求満額の賠償を受けた事例