交通事故の被害に遭った際、「後遺障害14級は申請が難しい」「認定されても保険会社との交渉が長引く」と不安に思う方は少なくありません。しかし、適切な準備と戦略があれば、迅速に等級認定を受け、賠償額全額での早期解決が可能です。本事例は、60代男性の被害者が、「被害者請求」により後遺障害14級9号の認定を確実に得た上で、相手方保険会社が当方の請求額全額(421万円)を認めるという、理想的な形で解決した記録です。
交通事故概要
【相談者】 男性(60代) / 熊本県在住 / 職業:会社員
【受任時期】 治療終了・症状固定後
【傷病名】 頸椎捻挫,腰椎捻挫
【後遺障害等級】 被害者請求により14級
【活動のポイント】 被害者請求による後遺障害等級14級の獲得
【サポート結果】 賠償額421万円にて解決
| 主な損害項目 | 相手主張 | 解決額 (既払金を除く) | 解決額 |
| 全体の賠償額 | 提案前 | 269万円 | 421万円 |
相談・依頼のきっかけ
Aさん(60代男性・自動車学校教官)は、教習中に信号停止した際に後方から追突されるという事故に遭い、頸椎捻挫・腰椎捻挫(むちうち)の傷害を負いました。整形外科と整骨院での治療を終えましたが、症状が残っていたため、後遺障害の認定を受けられるか不安を感じ、ご相談にみえました。
アリオン法律事務所の活動:被害者請求による確実な認定
当事務所は、後遺障害の認定を確実にするため、被害者請求を主導しました。
- 治療継続と追加検査の実施 Aさんの症状と経過を詳細に検討し、後遺障害の認定に有利となるよう、主治医に対して追加の検査の実施を要請しました。
- 被害者請求による等級認定の獲得 追加検査の結果を含む診断書や、症状の経過に関する資料を揃え、自賠責保険に被害者請求による後遺障害等級認定申請を行いました。その結果、目標としていた後遺障害等級14級9号の認定を無事に得ることができました。
賠償交渉の結果
後遺障害等級14級の認定という、交渉の土台が確立されたことで、交渉はスムーズに進展しました。
- 損害額全額の算定と提示 後遺障害等級14級を前提に、傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、逸失利益など、すべての損害項目を裁判基準(弁護士基準)で算定し、相手方保険会社に請求しました。
- 損害賠償請求額全額での早期解決 当方の算定額(421万円)に対し、相手方保険会社は反論することなく、請求額全額の賠償を認める形で示談が成立しました。これにより、訴訟リスクを回避し、早期解決となりました。
解決のポイント
この事例のポイントは、後遺障害等級の認定をスムーズに受けられたこと、そして認定を武器に交渉で満額を勝ち取ったことです。特に「被害者請求」では、弁護士が主導して診断書や資料を準備するため、等級認定の確実性が高まります。この確実性が、結果的に相手方保険会社の抵抗を弱め、早期・満額解決へと繋がりました。
ご依頼者からのアンケート

個人・男性・60代
【事案内容】交通事故
- 当事務所の弁護士・スタッフの対応はいかがでしたか。
大変満足(4.大変満足 3.満足 2.普通 1.不満) - 数ある法律事務所の中から、当事務所を選んでいただいた理由をお聞かせください。
交通事故関係の示談処理等の実績、人柄など、会った時の印象。 - 最後に、当事務所をご利用いただいてのご感想をお聞かせください。
大変お世話になりました。事務担当の方と弁護士先生との連絡もわかりやすく、私のつたない説明でも理解していただいて助かりました。非常に、満足です。
よくあるご質問:後遺障害14級と満額解決
Q1. 後遺障害14級で、賠償額421万円は妥当ですか?
- A. 裁判基準を適用した場合の、満額に近い妥当な金額です。 後遺障害14級の慰謝料相場は110万円(裁判基準)であり、これに逸失利益や入通院慰謝料が加算されます。本事例では、弁護士が算定した裁判基準による請求額全額が認められたため、被害者にとって最も有利な解決となりました。
Q2. 後遺障害認定後、交渉で全額が認められることは稀ではないですか?
- A. 弁護士が裁判基準の根拠を正確に示せば、満額解決の可能性は高まります。 弁護士が「この金額は判例に基づいた適正な金額であり、裁判をしても覆らない」と論理的に主張することで、保険会社は交渉の長期化や訴訟リスクを避けるため、請求額を受け入れることが多くなります。
Q3. むちうちで14級認定を受けるための「被害者請求」のメリットは何ですか?
- A. 認定に必要なすべての証拠を選別・提出できるため、認定率が向上します。 保険会社任せの「事前認定」とは異なり、弁護士が不利な情報を含めず、等級認定に有利な資料(神経学的検査結果など)のみを厳選して自賠責に提出できるため、認定の可能性が格段に高まります。
解決事例
- 【早期解決・満額獲得】被害者請求で後遺障害14級認定。自動車学校教官(60代)の損害賠償請求額全額421万円で解決した事例
- 【解決額1億576万円】高次脳機能障害2級。将来介護費を立証し、提示額から約3,800万円増額した高速道路事故の事例
- 【休業損害の先払い】「給料が止まって生活が不安」な方へ。交渉により50万円の「内払い」を早期に確保し、生活の平穏を守った事例
- 60代女性が遠方で暮らす娘の交通事故を解決した事例
- 【後遺障害・異議申立】「他事務所で非該当」からの逆転。0円提示を覆し、413万円の賠償金と「生活の再建」を勝ち取った事例
- 【物損事故・過失割合】「どっちもどっち(50:50)」の主張を「80:20」へ逆転。弁護士費用特約で費用倒れを防いだ解決事例
- 【自営業の休業損害】「売上減少なし」でも諦めない。事故対応で発生した「外注費」を損害として全額認定させた交渉事例
- 【兼業主婦の休業損害】「仕事の減収がないから0円」は間違いです。自営業と家事を両立する女性が、家事への支障を「正当な損害」として認めさせた事例
- 【持病・素因減額を阻止】「元々ヘルニアですよね?」保険会社の不当な減額主張を医学的立証で覆し、327万円を獲得した事例
- 【後遺障害14級】保険会社任せは危険?「被害者請求」で納得の等級認定と350万円の賠償金を獲得した事例
- 【非該当→賠償額16.6倍】医師の治療記録不足で「等級なし」の判定を覆し、訴訟で大逆転した事例
- 【打ち切り後の通院】痛みが残るのに…。「被害者請求」で14級認定と400万円を勝ち取った事例
- 【90歳・死亡事故】「事故から4ヶ月後の死」は病死か? 誤嚥性肺炎との因果関係を立証し、2,800万円超の賠償金を獲得した事例
- 【外貌醜状(傷跡)】基準外でも諦めない。「後遺障害なし」の判定から、心の痛みを訴えて320万円を勝ち取った訴訟事例
- 【後遺障害・異議申立】「非該当」からの逆転。見落とされていた「MRIの異常(C5/C6)」を指摘し、14級認定と416万円を獲得した事例
- 【1,440万円獲得】70代の右手首骨折。「被害者請求」で後遺障害12級を確実に勝ち取った事例
- 【交通事故・排尿障害】車の下敷きになった20代女性の「言えない悩み」を代弁。症状固定を覆し、後遺障害5級・6,570万円を獲得した解決事例
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- 【他事務所で非該当→413万円】0円提示を覆し、後遺障害14級と「生活再建の基盤」を勝ち取った逆転事例
- 【打ち切り後の通院】「まだ痛いなら辞めてはいけない」。自費通院を継続し、胸椎・頸椎捻挫で14級認定と425万円を獲得した事例
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